腹痛や下痢に【裏内庭】のツボ

昨日、冷蔵庫にあったしめ鯖を食しました。ちょっと古かったのですが匂いと味で判断して自己責任で食べました。その夜、夜中に目が覚めた。お腹は重く苦しい。気持ちも悪い。

こんな時、鍼灸師なら裏内庭にお灸です。

 

昔から腹痛、嘔吐、下痢など食中毒の症状に効くといわれているツボがあります。

そのツボは【裏内庭】(うらないてい)というツボで足にあります。

 

足のツボで腹痛とか下痢が収まるといわれても信じられませんよね!

わたしも信じられませんね。

 

しかしこのツボ【裏内庭】は食中毒のみならず、妊娠中のつわりなんかにも使えるツボだといわれています。つわりの吐き気にも使えるらしいのです。

 

普通なら「へえ~そうなんだ」で終わるのでしょうが、鍼灸師なら試してみるしかないとその機会を虎視眈々と狙っていたのです。こういうのは自分の体で試してみるしかないんですよね、妊娠中に流産のツボを試していた強者の女性の鍼灸師もいました。いろいろ語弊があるのでそのツボのことは書きませんがね。まあ、その方は元気な赤ちゃんを産みました。とにかく自分の体で人体実験は施術家ならやります。

 

【裏内庭】は足の裏にあるツボです。正式なツボではない。内庭というツボはある。足の第二趾と第三趾の境目にあるツボ。裏内庭はその内庭の裏側あり、昔から食中毒の特効穴といわれています。ツボの見つけ方は、第二趾を折り曲げて指の腹が足裏に付くところです。

 

特効穴とはある症状に特別有効といわれているツボのことで、他にも頭にある「百会」というツボは痔に、膝裏にある「委中」は腰痛に効くツボとして古くから言われているのですが、実際に使えるかどうかは確かめないと分かりませんから。

 

【裏内庭】にお灸をします。お灸といっても温灸ではなく、直接皮膚にモグサを据えていきます。透熱灸というのですが、その名の通り、熱が皮膚を通ってお灸の熱さを感じるまでやっていきます。足の裏は皮膚が熱いので最初は何も熱さを感じないことが多いです。

 

そこでこの【裏内庭】のツボに1回、2回、3回……とお灸をしていくと少しだけ熱さを感じてくる。さらに回数を重ねるとやっと熱いと感じる。ここで終了だ。

逆に最初に熱さを感じたら、熱さに鈍感になるまで繰り返すのだ。

 

わたくしの場合はまだ鍼灸の専門学校に通っていた頃に、実際に試す機会が幸運にも?きました。冷蔵庫にあったしめ鯖を食しました。ちょっと古かったのですが匂いと味で判断して自己責任で食べました。そうしてら、夜中に目が覚めた。お腹は重く苦しい。気持ちも悪い。これは間違いなく当たったなと思った私は、裏内庭にお灸を始めました。

 

やはり最初は熱さを感じない。少しずつお灸の大きさを大きくしながら回数を重ねていきました。20回くらい繰り返しお灸をしたころ、気持ち悪さは収まってきました。さらに10回くらいしたらやっと熱いと思うようになりました。そのあと一度トイレに行きましたが朝起きたときは腹痛が収まっていました。

 

もちろん症状によって個人差はあると思います。食中毒の症状をツボにお灸で収める。こういうことは緊急事態であって通常はいらない知識です。でも世の中普通じゃないこともたまに起こります。今回の新型肺炎もそうでしょう。頭の片隅に入れておいても損はありません。

 

もちろん、食中毒の場合、通常は病院に行ってくださいね。

 

しかし、下剤が効きすぎてしまって、なかなか下痢が収束しないときとか、アレルギーで腹痛が起きる方、過敏性大腸炎などは試してみるのもいいと思います。

 

 

なにかありましたら、ご相談ください。